〇〇〇〇〇〇法律事務所
〇〇〇〇氏 代理人 〇〇〇〇様
2020年3月14日
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井上 ×××
前略
2020年3月12日付けの「お願い」の書面を拝見させて頂きました。
2月29日付けの「回答書」の送付をもちまして、〇〇様からの示談交渉(お話合い)の申し入れをお受けする意思はないと明確にお伝えいたしました。即ち、現段階では〇〇様に慰藉料要求はしない意思をお伝えいたしました。
それにも拘らず、代理人の〇〇様からこのような書面が送付されてきましたので、大変驚き、また非常に困惑しております。
以下、「お願い」の書面に対し、簡潔にご返答させて頂きます。
現段階では、〇〇様に慰藉料請求はいたしません。したがって、「2 前提のない交渉をお願いしたいことについて」に記載があります「一方が慰藉料請求をなし、他方がそれを受け入れない状況」がもはや成立してはおりません。
〇〇様は「現時点で法的にみて〇〇殿に慰藉料を支払う義務があるといえるとの確信をもっておりません」と書かれていらっしゃいます。私に対する慰謝料の支払い義務が〇〇様に「法的に」あるのかどうかは、〇〇大学が引き起こした本件大組織犯罪の内実を〇〇様がどの程度知っていらっしゃるのか、本件大組織犯罪によって発生させられた私の被害実態についての情報を〇〇様がどの程度持っていらっしゃるのかに、全面的に依存していると考えます。
〇〇様を代理人に立てられて、この度〇〇様が申し入れてこられた示談交渉はお受けできないことをお伝えいたしました。しかし、本件大組織犯罪によって依然として蒙り続けている測り知れない大損害が何一つ回復されていない以上、慰謝料の支払い義務が〇〇様にはあると勿論私は思っております。ただ、現段階では慰藉料請求は行なわないと申し上げているだけです。
また、現時点で私に慰藉料を支払う「法的責任」は〇〇様にはないと、〇〇様はご判断されていらっしゃるようです。〇〇様のご判断が「法的に」普遍的なものであると確信されていらっしゃるのでしたら、「回答書」にて列挙させて頂きました全書類を私が稲田伸夫検事総長に送付したとしても、いかなるご心配も不要であると考えます。本件大組織犯罪の複雑極まりない全文脈のなかでも、あるいは刑事手続の文脈のなかでも、〇〇様の「法的な」ご判断が単に共有されるだけなのではないでしょうか。
一つ、はっきりと確認しておきたいことがあります。それは、本年1月6日付けの追加慰謝料等請求通知書、同年1月24日付けの追加慰謝料等請求通知書(2)(内容証明郵便で送付)の両書面において私が指定した期限内の謝罪の意思表明(慰藉料支払い)も、また回答書の送付もなかったという事実です。即ち、私から申し入れた追加慰謝料等請求についての示談交渉を拒んでこられたのは、〇〇様の方であるということです。したがって、期限が切れた時点で、私からの現段階での〇〇様に対する追加慰謝料等請求は停止しております。
上記の通り、本件大組織犯罪の複雑煩瑣な構造をどの程度ご存知なのか私に一切開示なさらない〇〇様の現時点での「法的な」ご判断とは異なり、私に対する慰謝料の支払い義務が〇〇様にはあると私は考えております。
したがいまして、本件大組織犯罪の刑事手続が終結し、公式発表が行われたのちに、自然に生起してくる可能性も決してないとは言えない〇〇様の「法的責任」を厳密に検証させて頂いた上で、その「法的責任」の問い方をあらためて熟慮させて頂くことにいたします。〇〇様が最後に書いてくださった民事訴訟を提起するという可能性も勿論考慮に入れております。
以上をもちまして、私からの最後のご返事とさせて頂きます。
今後、この件に関する一切のご連絡は承りかねますので、ご承知おきくださいませ。
早々