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(証拠資料)2014年4月30日付けで、井上の代理人であるNN弁護士が東京高裁第4民事部は係に郵送した「平成26年4月23日付け報告書(甲78号証)作成者M」全文

報 告 書

平成26年4月23日

               実験者 井上 ×××助手

                  M

Ⅰ.実験目的

 実験者は、控訴人の支援者が2012年11月15日に収録した中西又三行政法教授の講義の音声記録(=以下講義音声記録)と、2012年4月11日に行われたハラスメント防止啓発委員会の「事情聴取」の様子を収録した音声記録(=以下乙8号証)との厳密な比較検証を行う。乙8号証には、ハラスメント防止啓発運営委員会委員長として控訴人を取り調べた中西又三行政法教授の音声が全般に亘って記録されている。本比較検証では、2つの録音媒体に記録されている中西又三氏の音声を厳密に比較・検証することを通じて、乙8号証の真正性に極めて重大な瑕疵があるという事実を証明する。

Ⅱ.実験に用いる資料

(1)講義音声記録-2012年11月15日-MP3音質

(2)乙8号証  -2012年4月11日 -WMA音質

Ⅲ.実験に用いるソフト

(1)mp3DirectCut

MP3ファイルの一部を部分的に切り取るカット機能に特化した音声編集ソフトである。作成者はMartinPesch氏である。MP3音声記録の基本波形と、無声区間(=音声記録に収録された音声間に生じる無声時間)を表示する機能を備えている。

(2)wavetone251

音声データを解析し、音階ごとの音量のグラフをピアノロール形式で表示できる耳コピー支援ソフトである。作成者はあっきー氏である。音声スペクトラム解析機能、ピッチ解析機能、テンポの自動検出機能、コード検出機能を備え

ている。

[用語解説]

音声スペクトラムとは様々な周波数の成分から構成されている光や音や電磁波

信号から定量的に求められる周波数毎の強さのことを指す。

ピッチとは音声学用語で、知覚される音の高さ、もしくは基本周波数[Hz]で表

される音の物理的高さのことを指す。

コードとは和音のことを指す。

[補足]音声スペクトラム解析における光の周波数と色の関係

色階周波数(× 1014Hz)波長(μ m)
4.340.69
4.600.65
黄橙4.870.62
5.160.58
黄緑5.470.55
5.790.52
青緑6.140.49
緑青6.500.46
6.890.44
青紫7.300.41
107.730.39
11赤紫  

周波数-1秒間における波の数-周波数が多いほどエネルギー量が大きい。

波長 -1サイクルの波の長さ-周波数と反比例の関係にある。

Ⅳ.実験/解析記録

-音声記録をスクリーンショットで撮った画像を別紙に添付する。

※乙8号証はWMA音質であるため、MP3音質である講義音声記録と音質基準が異なる。そのため、同一基準で実験を行なうため、ロシアのプログラマーであるArtem Izmaylov氏が作製した再生・変換ソフトAIMPを用いて、乙8号証をMP3音質に変換した上で実験を行ったことを書き添えておく。

(1)mp3DirectCut ver.2.19を用いて解析した音声記録の解析結果

別紙① 平成24年11月15日 中西又三教授行政法の授業中に収録した本人の講義音声記録

別紙② 事実確認20120411(乙8号証)

別紙③ 11月15日 中西又三教授行政法の授業中に収録した本人の抗議音声記録の無声区間

別紙④ 事実確認20120411(乙8号証)の無声区間

(2)wavetone251 ver.2.51を用いて解析した音声記録の解析結果

別紙⑤ 11月15日 中西又三教授行政法の授業中に収録した本人の講義音声記録

別紙⑥ 事実確認20120411(乙8号証)

Ⅴ.実験結果

(1)mp3DirectCutを用いて解析を行った実験結果

 実験者において、中西教授の講義音声記録においては140箇所の無声区間が検出された(別紙③参照)のに対し、乙8号証においては無声区間が一箇所も検出されなかった(別紙④参照)。

 中西教授の95分15秒に亘る講義音声記録に140箇所の無声区間が検出されている一方で、講義音声記録に録音された時間よりもはるかに長い105分33秒に及ぶ本件事実聴取を録音した乙8号証に、無声区間が一切存在しないという結果であった。

注:中西教授が教室へと入室し講義を開始したのは録音開始後約20分経過してからのことであるため、実質的な録音時間は75分間程度である。なお、録音開始20分頃から最後までの無声区間を検出したところ、120箇所との数値が得られた。

(2)wavetone251 ver.2.51を用いて解析を行った実験結果

ア wavetone251 ver.2.51を用いて講義音声記録と乙8号証を 比較検証してみると、いずれの音声記録も中西又三氏の音声を録音しているにも拘らず、音声スペクトラム表示、ピッチ表示において明確な不一致が確認できる。

イ 別紙⑥(事実確認20120411)と別紙⑤(11月15日 中西又三教授行政法の授業中に収録した本人の講義音声記録)を比較検証してみると、前者においては、32.703Hzから3729.3Hzまで中西又三氏の音域が広がっている一方で、後者においては、216.63Hzから987.77Hzの範囲に中西又三氏の音域が収まっていることが確認できる。

 この比較検証からは、中西又三氏という同一人物が話している音声を録音している前者と後者の間に、明らかな周波数域の不一致が存在していることが確認できる。

ウ 別紙⑥(事実確認20120411)においては、130.81Hzから3729.3Hz間の領域に中西又三氏の音声が集中していることが確認できる。その音質を色階と色の側面から観察すると、音声が集中している領域には色階が低い赤から黄緑までの色が表示されていることが確認できる。

 しかしながら、別紙⑤(11月15日 中西又三教授行政法の授業中に収録した本人の講義音声記録)を同じく音質の色階と色の側面から観察してみると、低い色階を示す赤と中程の色階を示す黄緑が僅かに確認できる程度で、大部分は高い色階を示す青が表示されている。両実験資料の間には音質の色階と色の側面からも明確な不一致が確認できる。

Ⅵ. 結論

 本比較検証の結果、mp3DirectCutを用いて解析を行った実験結果からも、wavetone251を用いて解析を行った実験結果からも、両実験資料に録音されている中西又三氏の音声に明らかな違いが確認された。

 今回の検証において比較対象とした中西又三氏の音声は、2012年11月15日に行われた中西又三氏の行政法の講義をICレコーダーに録音したものであり、いかなる編集も加えられていない。仮に乙8号証も同じく何らの編集も加えられていない真正のものであるとするならば、乙8号証に録音されている中西又三氏の音声解析記録は、比較対象の中西又三氏の講義音声記録が示す音声解析記録と一致するか、少なくとも近似値を取るはずである。だが、本比較検証により導き出された実験結果によれば、乙8号証に録音された中西又三氏の録音音声記録は、比較対象の講義音声記録と明らかな違いが見られた。

添付資料:        平成24年11月15日 中西又三教授行政法の授業における録音音声ファイルを記録したCD-R

以上